錦糸町パルコ前で、街全体を温めるイベント開催
墨田区と墨田浴場組合、そして区内のサウナ・スパ施設が協力し立ち上げた「SSSプロジェクト(すみだ・銭湯・サウナ)」の初イベントが、10月11日に錦糸町パルコ前で開催された。
このプロジェクトは、公衆浴場とサウナ・スパという異なる温浴業態が手を取り合い、「街全体で“お風呂文化”を盛り上げる」ことを目的にスタートしたプロジェクトである。
銭湯とスパが垣根を越えて共演
イベント当日は、銭湯とスパそれぞれの物販ブースが立ち並んだ。参加施設の支配人トークセッションでは互いの施設を紹介し合うなど、温かい連帯感が広がり、墨田の街全体を包み込むような一体感に満ちていた。
スタンプラリー企画では、価格帯や客層が異なる施設同士の連携には課題もあったというが、「地域の人々を癒したい」という共通の思いと区の協力によって異なる業態を結びつけることができた。
街全体で湯を沸かす
このプロジェクトのもうひとつの特徴が、墨田のものづくり企業との連携だ。今回のイベントの販売商品や同時に開催されているSSSスタンプラリーの景品まですべて、墨田区のものづくり企業によって制作された。職人技が光るタオルやTシャツ、雑貨が並び、銭湯文化とものづくり文化が自然に融合する場となった。
温浴施設も町工場も、墨田区の地域コミュニティと深く結びついてきた象徴的な存在だ。しかし、時代の変化とともに両者とも減少傾向にある。SSSプロジェクトは、こうした地域資源を守りながら「地域経済の循環」と「文化の継承」を実現する試みでもある。
今後もイベントやコラボ商品の展開が予定されており、墨田区発の温浴ムーブメントとして注目を集めそうだ。
銭湯という公衆浴場の枠を超え、スパやものづくり企業など異業種と手を取り合うSSSプロジェクトは、地域文化を守りながら新しい価値を創出する挑戦でもある。
業態を超えた協働が、街をひとつにする――その可能性を示す取り組みとして、今後の展開に期待が高まる。
SSSプロジェクトの最新情報は公式Instagramをご覧ください

一番の盛り上がりを見せたメインイベントの支配人トークセッション






