豊島区浴場組合が近年取り組んできた『豊島区こんぶ湯SDGsプロジェクト~東京湾こんぶ養殖と教育・地域企業を巻き込んだ循環型社会へ~』の活動が評価され、第11回環境省グッドライフアワード(※)において、実行委員会特別賞「環境と福祉賞」を受賞しました。
その表彰式が12月2日(土)に東京・渋谷のスクランブルホールで開催され、妙法湯の柳澤幸彦さんが豊島区浴場組合を代表して表彰を受けました。
妙法湯の柳澤幸彦さん(左)
海の環境悪化(特に魚介類の生育に不可欠な藻場が減少する磯焼け)が問題になる中、東京湾でのこんぶの養殖は沿岸部の海洋環境を整え、CO2を森林の5倍も吸収することから温暖化対策に大きく寄与しています。そのこんぶを利用した「こんぶ湯」を、豊島区浴場組合、自治体、地域の企業、団体の協力を得て開催し、興味を持った地域の子供達にこんぶ湯を手伝ってもらうことで新たなキャリア教育、SDGs教育も実施しました。そして、こんぶ湯で使用したこんぶは、障がい者就労継続支援団体と協力して回収、乾燥させ、茶畑で肥料として再利用をすることになりました。
このように資源を有効活用して循環型経済の仕組みを作ったことに加え、自治体、一次産業、企業、教育、地域社会を巻き込み、多様なステイクホルダーがSDGsの取り組みに貢献していることが評価され、今回の賞が授与されました。
今後は全国の銭湯でこんぶ湯と一連の活動をPRし、豊島区から全国へと展開を進めていくことが予定されています。
(※)グッドライフアワードは、環境に優しい社会の実現を目指し、日本各地で実践されている「環境と社会によい暮らし」に関わる活動や取り組みを募集して紹介、表彰し、活動や社会を活性化するための情報交換などを支援していくプロジェクトです。
表彰を受けた皆さん
こんぶ湯では3~4mに育ったこんぶを使用
こんぶの計画栽培は八景島沖で行われている
生のこんぶを大量に使用