2015/04/30

銭湯川柳

2014年6月から12月にかけて募集した銭湯川柳は、過去最高の2019句もの応募がありました。たくさんのご応募ありがとうございました。

2019作の中から選ばれた秀作150句と、その中から選ばれた年間優秀作を発表を発表します。

なお、最優秀賞、銭湯賞、シニア大樂賞の方には「アオシマチュウジ」さんの手による川柳をイラスト化した色紙、優秀賞の方には「彩irodori書家 美蓮」さんの手による川柳を書にした色紙を進呈いたします。


最優秀賞

・湯の中で 飛び交う会話 グローバル/ アラ還遊子

銭湯賞

・手も足も 心も伸ばす 湯屋の風呂/ ヒメ父

シニア大樂賞

・孫という 温泉たまごが ゆであがる/ 万歩計


優秀賞

・銭湯で ペンもノートも ない授業/ やじろべー

・濡れ羽色 恋する君の 洗い髪/ 稲岡俊一

・極楽は 近くにあった 路地の裏/侘び介

・しかめ面 お湯につかって えびす顔/ 春採

・お湯ガール スマホで探す 江戸風情/ たかさま


秀作のリスト

・ 素肌より 見られたくない 体重計/ ドープ

・ ねえここが 極楽なのか 孫が聞く/ 竹子デラックス

・ 「ごめんな」が 素直に言えた 湯気の中/ 桃太郎

・ デジタルに 凝った身体を 湯でほぐす/ やじろべー

・ 青い眼が 富士を探しに 銭湯に/ 風蛙

・ 隣町 違う富士見に 行く日暮れ/ かをり

・ 湯屋明かり 地域平和の 光です/ ヘンジジ

・ 独り身は 銭湯・吉野家 セットです/ ヘンジジ

・ 風呂グッズ 隔世の感 神田川/ ヘンジジ

・ 世界遺産 あたまを湯気の 上に出し/ 四迷亭

・ 心地よく 湯の残り香と 床に就く/ わかば

・ 声掛けて また船友に なる湯船/ 嵐山

・ 銭湯で 点呼とってる 子沢山/ 侘び介

・ 角が湯に 溶けてまあるい 僕になる/ 鼓吟

・ 銭湯の 手配写真が 似て困り/ だじゃれまん

・ ペンキ絵に スカイツリーが 書き足され/ 澄海

・ 銭湯で 手足伸ばして タコになる/ ミントパパ

・ 犬待たせ 散歩の汗を 一流し/ ウララ

・ 銭湯で 古代ローマの 夢を見る/ キタさん

・ 部活終え コーチの指導 湯屋ルール/ ちゃこ

・ 孫の背を 流すジージの えびす顔/ ヘンジジ

・ 友好の 主役 湯船の 異人さん/ ヘンジジ

・ 夕立で ちょっと一風呂 あまやどり/ 新内流し

・ ご褒美は 一番風呂と 昼ビール/ 矢口渡

・ 湯豆腐に なった気分で 目を閉じる/ ハルル

・ 猛暑日の うだる暑さは 湯で涼む/ 暑がり人

・ 一番湯 高い天井 桶の音/ あいらぶ

・ 夏の風呂 水着の跡の 白い肌/ ハルル

・ 絡まった 親子の糸を 湯で洗う/ ゆうこひらた

・ 一日の 悩み疲れが 湯にあふれ/ かきくけ子

・ 番台に 今日も元気と 笑顔見せ/ チョークまみれ

・ 銭湯に 孫と歩いて ダイエット/ かきくけ子

・ 湯船には 神輿担いだ 赤い肩/ かきくけ子

・ 湯の中で 今日も私は 哲学者/ 薬寺村池丸

・ 銭湯で 完走たたえ 汗流す/ 走る旅人

・ 花に水 オレに銭湯 生き返る/ やじろべー

・ ゲリラ雨 湯屋でぜいたく 雨宿り/ ヘンジジ

・ 湯屋盛況 向こう三軒 いい笑顔/ ヘンジジ

・ 吹き抜けの 建築の粋 湯屋にあり/ ヘンジジ

・ 女湯に そわそわ孫の 成長期/ やじろべー

・ 聞かずとも 街の情報 湯に集う/ もえこ

・ ほっこりと 心ほどけて 髪洗う/ ハルル

・ 山帰り 疲れが湯気と ともに抜け/ おすぎさん

・ 神田川 真似て星空 彼を待つ/ かすみ草

・ 泡風呂の 良さはメタボの 腹見えず/ 素乱風

・ 江戸散歩 今日はいずこの 宿場の湯/ クリボー

・ 湯上りに 柱時計の 音なごむ/ 氷川の杜

・ 井戸端が 湯舟に変わる 女風呂/ かすみ草

・ 頑張った 今日を讃えて 流す汗/ 銀河伝説

・ 秋祭り お湯がねぎらう みこしコブ/ かわちゃん

・ 北風に 背押されくぐる 湯屋のれん/ 嵐山

・ 人情に 触れてやさしい お湯かげん/ さんぽ

・ 湯上りは 孫に似ている 爺と婆/ キヨリンゴ

・ 国境も 肩書きもなし いい湯だな/ かすみ草

・ ゆの文字を 二つに割りて 一番湯/ よっさん 

・ とんがった こころもお湯が 丸くする/ 素老人

・ 湯屋帰り 小さな寝息 負んぶする/ やじろべー

・ 銭湯に 明日へ踏み出す 首が浮く/ ほろ酔い

・ 通り雨 濡れたついでに ひとっ風呂/ こたろう

・ 今日もまた いい湯ですなと 顔なじみ/ チョークまみれ

・ 銭湯の 桶に昭和を 見つけたり/ 万歩計

・ 入浴の マナー詳しい 爺ちゃん子/ タンポポ

・ 折々の 季節感じる イベント湯/ るん

・ 外人も ハダカの文化 ワンダフル/

・ せっけんの 香りただよう 帰り道/ ホットレモン

・ 湯けむりが 仲立ちになり 仲直り/ キタさん

・ 欠伸して 夫婦喧嘩を 湯に流す/ 湯ちゃん

・ 湯めぐりで 万歩計まで 軽やかに/ おすぎさん

・ 煙突を 探してめぐる 憩いの湯/ 空飛ぶ鯨

・ 若いころ 待ってた妻は 今待たす/ 逸脱亭法被

・ 譲り合い 浸かる湯の色 やわらかく/ ぬの

・ 鼻歌が 湯気にまぎれて やってくる/ はぐれ雲

・ 湯の中で ばあちゃんいつも 読経グセ/ ナンチャッテ

・ 町内の 古老の語り 風呂の華/ 千葉さざんか

・ 衣着せず 本音漂う 風呂談義/ 千葉さざんか

・ 火照る頬 夜風が洗う 湯屋帰り/ ながれやま

・ TOKYOで 銭湯もする おもてなし/ さごじょう

・ 鼻歌が 演歌に変わる 熱めの湯/ 万歩計

・ 土曜の湯 かかあ天下に ついて行く/ 万歩計

・ 銭湯に 悩みの種を 置いてくる/ 嵐山

・ 風呂帰り 今日も見守る お月様/ カラスの行水

・ 銭湯で 都会の孤独 あたためる/ 稲岡俊一

・ 銭湯で 得たアイデアで 賞を受け/ かきくけ子

・ 薬草に 浸かれど癒えぬ 過去の傷/ カラスの行水

・ 銭湯で 面子が揃う 飲み仲間/ いーじー

・ 湯上りの つなぐ手と手に 星が降る/ 稲岡俊一

・ 菖蒲湯の 湯屋に誓った 受験生/ 嵐山

・ 貸切りの 湯船ラッコに なってみる/ ゆき

・ 今日は勝つ 見知らぬ者と 長湯戦/ ならはし

・ 極楽は こんなものかと お湯で知る/ 豆助

・ 手術あと 見せて風呂場の 評論家/ 岡山凡夫

・ 人情に 触れて銭湯 長居する/ かみん

・ 銭湯の 女子会 舌が よりほぐれ/ ベンジャミン

・ 脱衣篭 今日の努力を 褒めて脱ぎ/ 颯爽

・ 湯舟には 虚飾を脱いだ 顔ばかり/ 颯爽

・ 洗い場が 同じ訛りで 盛り上がり/ 颯爽

・ 脱衣所の 鏡にメタボ 叱られる/ 颯爽

・ 銭湯も 私が行けば 美人の湯/ 颯爽

・ 銭湯で 男はみんな ヨロイ脱ぐ/ ムク坊

・ 温かく 格差ないのは お風呂だけ/ よし得

・ ひとっ風呂 浴びて仏の 顔となる/ やじろべー

・ 煙突が ずっと見送る 帰り道/ 透明

・ 数えろと 言ってた父が いない百/ 透明

・ 打ちとけて 腹を見せ合う 更衣室/ 透明

・ 国籍も 言葉もいらず 湯につかる/ メタボサウナ

・ 街の湯は ストレス流す 会話あり/ ながぶろ

・ 一節に 女湯からの「アンコール」/ ポンタロウ

・ 天窓の 女湯覗く 十三夜/ かきく

・ 湯道具を リュックに詰めて 早歩き/ 柳子

・ 昼風呂に 手足伸ばして 経唱え/ 酔人

・ 鼻歌を 湯船に浮かべ リラックス/ つんつるてん

・ 柚子湯にて 健康談義 花が咲き /みーちゃん

・ 富士山を ひとり占めする 目覚めの湯/ 水立日月

・ 人生を 凝縮してる 桶の音/ 元明大生

・ 煙突が 待っていたよと 煙吐き/ カジ

・ リタイアの 贅沢まずは 昼のお湯/ 桃玉

・ 丸四角 おでんの具めく 人の顔/ なかよしYOU

・ 冬なのに 修験者気取り 水シャワー/ なかよしYOU

・ 壁越しの エコーの声は みな美人/ 出張修理人!

・ 体重計 誰だ後ろで 踏んでるの/ 大阪ゆうちゃん

・ 庄助の 三冠目指し 朝風呂へ/ 怪湯ルパン

・ 日本では 柚子も菖蒲も 湯につかり/ 葦乃原光晴

・ 沸いてます 世間話と 湯舟の湯/ 飛梅

・ 外国人 増えてHow to 注意書き/ 出張修理人!

・ 喧噪の 中にほっこり 浮かぶお湯/ こじのすけ

・ 妖怪を 数えて浸かる 湯船の子/ ぱろぷんて

・ 銭湯で 日本情緒に 浸かる夜/ あぶく

・ 銭湯で 日本文化に 浸かる夜/ あぶく

・ いつまでも 銭湯文化 冷めないで/ あぶく

・ お背中を 流しっこして 父になる/ あぶく

・ 銭湯で ひと休みする 万歩計/ 湯湯自適

・ 銭湯で ひとりぽっちを 温める/ Chiyo Meg

・ 銭湯の 一番風呂は 福の神/ あぶく

・ 背を向けた 母の背中を 今流し/ ぱんまろ

・ 春菖蒲 冬至柚子湯の 湯とぴあ/ ゆうずき

・ ぽっかぽか 北風吹いてる 帰り道/ ゆうずき

・ 風呂友が いつの間にやら 飲み友に/ ゆうずき

・ 湯上りで 妻ごきげんか 腕を組む/ カマチヤン

・ 新年の 朝湯の顔は みな朗ら/ キタさん

・ ゆあがりに ビール、カラオケ リラックス/ カラオケバーサン