2017/03/28

トピック

3月27日(月)、台東区元浅草にある日の出湯で、地域コミュニティの活性化を目指す『はだかの学校』プロジェクトが始まった。

『はだかの学校』は日の出湯、俳優・実業家の伊勢谷友介さんが経営するREBIRTH PROJECT、広告代理店の株式会社アサツーディ・ケイ60周年記念プロジェクト『ブレーンタル』の3者が協同で行うイベント。老若男女を問わず授業をきっかけに訪れた人同士で自然にコミュニケーションが生まれるような場を提供することで、銭湯と地域コミュニティの活性化を図ることを目的にしている。

27日は「はだかの学校」の開校式と第1回の授業を開催。開校式では校長である日の出湯オーナーの田村祐一さんの挨拶のほか、理事長の伊勢谷友介さんのメッセージビデオやコンセプトムービーも公開され、開校式を盛り上げた。開校式のテープカットは、田村祐一さん、REBIRTH PROJECTの東 大史さん、アサツーディ・ケイの岡野千速さんの三人により、銭湯らしく湯船の中で行われた。

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伊勢谷友介氏からのビデオメッセージ

 

『はだかの学校』コンセプトムービー
※撮影のため特別にタオル着用で男女が混浴しています。通常の営業時間内はバスタオルを着用したままの入浴はお控えください。また、実際には混浴の授業予定はありません。

 

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前代未聞の浴槽内でのテープカット

 

第1回の授業は、8名の生徒が湯船につかりながら受講。テーマは「下町で生きる道具屋と風呂屋の湯沸かしトーク授業」と題し、台東区浅草にある行列ができる料理道具店、飯田屋6代目の飯田結太(いいだゆうた)さんを先生に迎えて開催された。かっぱ橋の歴史をはじめ、全体で8000種以上を揃えるこだわりの料理道具についてマニアックな知識が披露され、生徒たちを楽しませた。

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生徒はぬるめのお湯の浴槽につかりながら授業を受けた

 

先生、生徒ともに文字通り「裸」で行われた今回の授業について、先生を務めた飯田さんは「浴室は声が伸びるので話しやすいし気持ちいいですね。今までの講演の中で、一番参加者の方との距離が近かったです」と語った。

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マニアックな知識を披露する先生の飯田さん

 

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りんごの皮むき機の誕生秘話を披露

 

また、参加者の一人、明 雄大(みょう ゆうだい)さんは「リラックスして楽しむことができました。ぬるめのお湯だったので気持ちよくて少しだけ眠くなった」と笑った。

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湯船につかって受ける授業を楽しんだ明さん

 

『はだかの学校』プロジェクトは、田村祐一さんが数年前に日の出湯で戦争体験を持つ常連のお客さんに、戦時中や東京大空襲の話を聞く会を催したのがきっかけだ。その会の経験を通して「銭湯はいろいろな特技・知識を持った人が集まる稀有な場所ではないか」という話をREBIRTH PROJECTとアサツーディ・ケイにしたところ、「学びの場である部分を広げていけたらいいね」と賛同を得て、このプロジェクトがスタートした。

田村さんは「この企画を通して地域の人と人をつなげるきっかけを作りたいですね。『はだかの学校』自体は銭湯であればどこでも実施可能なので、まずは日の出湯で経験を重ね、他の銭湯にも広がっていけばいいなと思います」と話した。今回は男性参加者のみだったが、今後は女性講師を招いて女性限定の授業や足湯につかりながら男女混合の授業も考えているとのこと。

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日の出湯オーナーの田村さん

 

『はだかの学校』は4月以降も月1回開催の予定。4月の先生は、落語家の立川かしめさんを予定しており、詳細は決定次第Facebookで公開される。参加希望者は日の出湯で直接申し込むか、Facebookから申し込む。参加希望者が多数の場合は、抽選で選ばれるとのこと。
※イベントでは、撮影のため特別にバスタオル着用で授業を行っています。通常の営業時間内はバスタオルを着用したままの入浴はお控えください。

●はだかの学校Facebookページ https://www.facebook.com/sento.manabi/
●はだかの学校公式サイト http://www.sento-manabi.com/

 

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左から第二回の先生を務める落語家の立川かしめさん、田村祐一さん、飯田結太さん

 

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【DATA】
日の出湯(台東区|稲荷町駅)
●銭湯お遍路番号:台東区 36番
●住所:台東区元浅草2-10-5
●TEL:03-3841-0969
●営業時間:15~24時
●定休日:水曜
●交通:東京メトロ銀座線「稲荷町」駅下車、徒歩3分
●ホームページ:http://hinodeyu.com/
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