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はーるばる来たぜ、八王子ぃー♪ 中ぅー央ぉー線で50分んんんー♪ って、家から遠いよ、編集部! 「なぜ銭湯に入るのですか?」「そこに銭湯があるからだ」と登山家のマロリーが言ってますが(嘘です)、目指す銭湯がある限りどこまでも行くのです。そんな訳でやって参りました八王子。ここに駅近銭湯がありましてですね、ありがたいじゃあありませんか皆さん、今日はこちらをご紹介します。

今回訪れたのは稲荷湯さん。八王子に残る銭湯3軒のうちの一つです。八王子駅南口から3分掛からないんじゃないですか? 便利便利。そして、銭湯なのに酸素カプセル!? といった驚きの設備まであるそうです! では、お邪魔しましょう。

まず店構え。ぱっと見は、お洒落なマンションの様な佇まい。落ち着いた茶色の煉瓦の壁。中まで見通せるロビーは、初めての方も入りやすい雰囲気を作りたかったというご主人のアイディア。この解放感は銭湯には珍しいですよね。

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一歩中に入ると明るいロビーの右手にカウンター、左手に券売機、そして奥には高齢者にも優しいエレベーターが! そう、稲荷湯さんは浴室が1階と2階に分かれていて、日替わりで全く雰囲気の違うお風呂が楽しめます。

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まずは1階の浴室から拝見してみましょうか。

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開店前なのでいつもと何か風景が違う……。こちらのご主人が「スイッチ入れます?」と仰るので、お願いすると、

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そうそうこれこれ! 服のまま飛び込みたーい。
ボッコンボッコンとなかなかの空気圧。全身癒されそう。

 

素敵な露天風呂もあります。はぁ極楽極楽。

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脱衣場にはおむつ台完備。子供連れのお客様には嬉しい心遣いですね。小さい頃から銭湯に馴染んで欲しいという気持ちがよく分かります。

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そして大人にも優しいコーナーがこちら。

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喫煙室。時代的にどこもかしこも禁煙ばかりで喫煙者は肩身狭くなりましたが、どうぞ湯上がりに一服して下さい。嬉しいことに1階、2階両方に設置されてます。

 

それじゃあそろそろ2階へ行きましょう。2階は1階の落ち着いた雰囲気とはがらりと様子が変わりまして、ヨーロピアンな感じ。テルマエ出現! なかなか広々としております。

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そして、なんと2階にも露天風呂が。

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露天風呂から見上げる青い空。サイコー!

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ここはフィンランドか!? と思わせる本格的サウナ。もちろん1階、2階ともにあります。

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このね、カラン備え付けの鏡がほら、遊び心があって宜しいじゃありませんか。だってテルマエだもん。なんとなくご主人に「宝塚好きですか?」と伺うと「いや、特にそう言う訳じゃ……」とのこと。完全に私の思い込みでした。コンセプトに合わせたセンスですな。

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この稲荷湯さん、元々は神田の岩本町にあった大正湯さんがルーツだそうで、戦災でこちらに移られたとか。お稲荷さんが祀られていた場所に建てたので「稲荷湯」。今でも建物内にお祀りしてるそうですよ(非公開)。富士山の背景や番台があるクラシックな建物を16年前に改装し、現在の形になりました。

現ご主人は次男で元々継ぐ気はなかったそうですが、先代が体調を崩したのをきっかけに一念発起。やるからには腹を括ってとことんやろうと、新しいアイディアを出しながら経営に取り組んでおられます。

そう。2階の浴室から分かる様にアイディアマンなのです。こういう発想は大事ですね。古い形に囚われていない。前に前に、という気概を感じました。疲労回復などに効果があるという酸素カプセルもそう。その前は日焼けマシンを置いていたそうで、

「どうして酸素カプセル入れようと思ったんですか」
「どうして? うーん……、日焼けマシンが飽きたから?」

いいですね。こんなノリ。このカプセルなかなかの人気だそうで500円で30分稼働。疲労回復に効くそうですよ。中から見える風景も面白そう。

銭湯は日常のものだから、ソフト面ではお客様との触れ合い、コミュニケーションを大事にしたいそうです。お客様の中にもスタッフと話すのを楽しみに通ってくる方もいるそうで、お湯以外の温もりも魅力の一つとして発信しています。

「銭湯に慣れてない方には、説明よりもまず入って頂きたいですね。入ればよさが分かるから」

そう仰るご主人も自宅にお風呂がありながら、浴室でお客様と一緒に広々した湯に浸かるそうです。そうすることにより、お客様目線で気付くこともあるとか。常にお客様と寄り添っておられるようで、銭湯に懸ける熱い思いが伝わってきます。

では、私もお湯に浸からせて頂きましょうか。

今日の男湯は2階。一般の銭湯に比べて底が浅く湯もぬるめ。長く浸かってリラックスできるお風呂でした。タイルが白いため、明るく開放感があります。開店直後の昼間から風呂に入るってのも、どこか優雅で結構でございますな。フヘ。

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これが噂の酸素カプセル。本格派じゃないですか! 凄いねぇ。湯上がりの楽しみにしてたのですが、先客がいらっしゃって今回は断念。

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そんなチャレンジし続ける稲荷湯さんへ、皆様どうぞお越し下さいませ!
(写真・文:銭湯ライター 三遊亭ときん


【DATA】
稲荷湯(八王子市|八王子駅)
●銭湯お遍路番号:八王子市 5番
●住所:八王子市子安町1-27-20
●TEL:042-642-2825
●営業時間:14~23時半
●定休日:水曜(祝日の場合は翌日休)
●交通:中央線「八王子」駅下車、徒歩5分
●ホームページ:http://h-inariyu.com/
●Twitter:https://twitter.com/taizo_kato
銭湯マップはこちら

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湯上がりは1階にあるソファでくつろげる

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雰囲気の異なる2つの浴室は男女日替わり