TOP-大黒湯 薬湯_0009


(上写真)押上温泉 大黒湯では日替わりでさまざまな薬湯(左側の湯船)を提供


10月10日の「銭湯の日」を記念する恒例のラベンダー湯は終わりましたが、多くの浴場が年中行事のようにラベンダー以外のハーブ湯をやっています。

ハーブとは、香りに鎮静や興奮あるいは防虫などの作用がある薬草。料理の香り付けや味付けにもよく用いられる植物の総称です。

よく行われているハーブ湯は、ローズ、レモン、ローズマリー、ペパーミント、ゼラニウム、シダーウッドなどですが、それぞれの香り成分には特徴的な作用があるとされています。今回は、よく行われるハーブ湯のいくつかについて、その作用とされるものを解説したいと思います。

 

 

①ローズ

1-image001

今年6月に中野区の浴場でローズ湯が行われましたが、「ローズは“香りの女王”として古代からずっと人々を魅了し続けてきました。フレグランスの調香にも、完成度を高めるためにローズの香りは欠かせないといわれています。優れた収斂作用があり、肌のきめを整えたり、張りを持たせたりするためのスキンケア用品によく使用されます。情緒を和らげ、ストレスと緊張を解きほぐす深い高貴な香りは、男女を問わずうつにも効果的といわれています」(日本アンチエイジング歯科学会編『デンタルクリニックのアロマセラピー』)と専門書も記されているように、アロマの世界では大変重宝されている素材です。

 

 

②ローズマリー

2-image003

10月の毎週日曜日に葛飾区の浴場で行われたローズマリー湯。ローズマリーは肉料理の風味付けにもよく用いられるハーブです。ローズマリーには1.8-シネオールという成分が含まれています。これは「皮膚に対する刺激も少なく、神経毒性もないため、塗布、マッサージ、芳香浴などに適しています。呼吸器系に対する抗感染作用と炎症を鎮める作用があり、去痰作用、気管支粘膜の炎症を鎮めるほか、肝機能を調整する作用があり、頭痛、リウマチ痛、乳児の歯痛などに対する鎮静作用もあります」(前出『デンタルクリニックのアロマセラピー』)とされ、特にカゼをひきやすい季節には期待できそうです。

 

 

③ペパーミント

3-image002

ペパーミントにはご存知のように、すがすがしい清涼感があります。この香りをかぐと、明るくうきうきした気分になる傾向があるようです。「ペパーミントには全身の強壮作用や神経の活性作用があり、病後の回復期に用いるとよい効果があります。レモンと組み合わせて使えば、乗り物酔いのときなどに優れた制吐作用を発揮」(ノザキクリニック院長・野崎豊監修『医師・薬剤師のための実践アロマテラピー』)するとされています。墨田区の大黒湯などでこのペパーミント湯が時々実施されています。

以上3種のハーブ湯はラベンダー湯とともに都内の銭湯でよく行われています。これ以外にも、ちょっとレアなハーブ湯が実施されることがあります。それについては改めてお話しましょう。



4-map
WEB版「東京銭湯マップ」では、薬湯がある銭湯の検索もできる