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東京地方の今年の夏は実に中途半端でした。そう感じるのは、例えば昨年の平均最高気温が6月26.3℃、7月29.7℃、8月31.6度と順調に高まったのに対して、今年は26.4℃、31.8℃、30.4℃と去年より高めに推移しながら、8月にがくんと「涼しく」なったことが挙げられます。さらに盛んに報道されていたように、8月の日照時間が観測史上最低の83.7時間(昨年は156.5時間)だったこともそう感じさせる要因です。

異常な夏、と言ってしまえばそれまでですが、では夏の気候による体のダメージは大したことがなかったのかというと、そうでもないようです。今年の日照時間は5月が216.9時間(昨年204.9時間)、6月が158.8時間(同139.1時間)、7月が189.1時間(同143.7時間)、と昨年よりもかなり長かったことが理由です。つまり紫外線の強力な期間が、8月を除いて去年より長かった、肌の敵である紫外線を今年は去年よりたくさん浴びた、ということになるからです。

東京の日照時間の推移はこちら

 

ご存知のように、紫外線を含む日光を浴びると皮膚の中にあるメラノサイトが増え、シミの原因になります。また、肌の角層が厚くなって張りや弾力が失われ、たるみやシワの原因になります。さらに汗で肌がアルカリ性側に傾くため、肌荒れやニキビの引き金にもなるのです。

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夏場にダメージを受けた肌のリカバリーには、すみやかなお手入れが必要。秋の初めは積極的にケアをするべき季節なのです。そのために、実は銭湯入浴が大いに役立つ、と提唱しているのが温泉療法専門医の早坂信哉先生(東京都市大学教授)。詳細はこの秋全国の公衆浴場に配布され、店頭でお客様も閲覧できる冊子『銭湯の医学・春夏秋冬』でご覧いただけますが、その理由と入浴ポイントを簡単に説明しましょう。

① 湯船に入浴することによる温熱効果が血行の改善を促し、肌のターンオーバー(古くなった皮膚細胞を垢にして排出し、新しい細胞に置き換わること)を促す。

② 血行改善は傷んだコラーゲンの再生にも有効。

③ 皮膚の表面の角層にある保湿システムのセラミドは、長時間湯船に浸かっていると流失してしまい、乾燥肌の原因となるので長風呂は避ける。長くても15分まで。

④ 42℃以上の熱い湯に入ると、ヒスタミンというかゆみの原因物質ができたり、皮膚のバリア構造を変化させたりするので、38~40℃の湯につかるのが肌には優しい。

⑤ 保湿成分を含む薬湯がある浴場では、その浴槽を積極的に利用する。

⑥ 風呂上がりは10分以内にセラミドなどを含む美容液で肌のケアをすること。

 

銭湯入浴の医学表紙のみ

『銭湯の医学・春夏秋冬』は、10月下旬頃に全国の公衆浴場へ配布される


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WEB版「東京銭湯マップ」では、ぬる湯の湯船がある銭湯の検索もできる